お供え物とは?品物の選び方と渡し方・包み方のマナー

2021年8月27日 葬儀後
お供え物とは?品物の選び方と渡し方・包み方のマナー

お供え物とは、初盆やお彼岸、四十九日の法事の際に、故人を偲ぶ気持ちを込めてお供えする物です。お供え物は、故人はもちろん、故人の家族に喜ばれる品物を選ばなくてはなりません。しかし、「どんなお供え物の品物を用意していいのか分からない」「お供え物の渡し方や包み方が分からない」という方も多いでしょう。

当記事では、お供え物の選び方や渡し方、包み方のマナーについて詳しく解説します。快くお供え物を受け取ってもらえるように、ぜひ参考にしてください。

1.お供え物とは?

お供え物とは、故人・先祖の供養や、感謝の気持ちが込められた品物です。生前に親しい間柄であった場合や、自分の年齢が高い場合は、現金をお供え物として渡します。故人が生前に好んでいた物をお供えすることもあります。

お供え物には、お菓子や飲み物など、なるべく賞味期限が長い消耗品がおすすめです。お供え物として形に残る物は好まれません。お供え物を選ぶ際は、遺族の気持ちを考慮して遺族に負担がかかる物は避けましょう。

1-1.お供え物の定番は「御供」

仏壇に手を合わせ、毎日の勤めをするときに5つのお供え物をします。5つのお供え物は「御供(ごくう)」と呼びます。

御供には、それぞれ下記の意味があります。御供の意味と特徴は、下記のとおりです。

御供 意味・特徴
線香・白檀を意味します。心と身体を浄化させる他、現世とあの世をつなぐとお供え物と言われています。
仏花を意味します。故人は花の香りを好むと言われていることから、お供え物とされる傾向です。仏花として、血の赤を連想させるバラは向いていません。
灯燭ロウソクなどの灯りを意味します。灯燭の明かりは、供養側の迷いや煩悩を取り除くと言われています。
浄水水・お茶を意味します。浄化された水やお茶で心を清らかにするという願いのもと、お供えします。宗派によっては、浄水をお供えしません。
飲食仏飯・香飯を意味します。家族と同じ食事をお供えすることが一般的です。飲食は「おんじき」と読みます。

故人や先祖へ日頃からの感謝の気持ちを込めて、上記のお供え物をします。

御供をお供えするときの順番は、下記のとおりです。

  1. (1)水やお茶と一緒に炊き立ての御飯をお供えする
  2. (2)花の水を替える、もしくは新しい生花を供える
  3. (3)ローソクに火を灯し、線香を供える
  4. (4)仏壇に手を合わせる

お供えは、地域の風習や宗派によってやり方が異なるため、事前に調べておくと安心です。

1-2.お供え物にNGの品物

お供え物の中には、NGの品物があります。賞味期限の短い生菓子や溶けやすい食品など、仏壇を汚す可能性がある物は避けましょう。

お肉やお魚など、殺生を連想する食品もNGです。ニンニクやパクチーなどの刺激的な香りがする食品もお供え物には向きません。

また、棘のある花は地獄を連想するイメージがあり、魂が安らかに眠れないとされているため、避けましょう。

鉢植えは「不幸が根付く」とも捉えられることから、縁起が悪いと言われています。悲しい出来事が起きるとも言われているため、お供え物としてはNGです。

2.お供え物の費用相場

下記は、品物としてのお供え物・現金としてのお供え物の費用相場です。

品物としてのお供え物 3,000円~10,000円
現金としてのお供え物 5,000円~30,000円

品物をお供え物にする場合は、3,000円~10,000円が相場です。法要後に食事を行う場合は、やや高めに費用を見積もります。

現金をお供え物にする場合は、5,000円~30,000円が相場で、品物よりも高めであることがほとんどです。故人との関係によって金額は異なり、血縁関係にある場合は高めに設定します。身内が亡くなった場合は、10,000円~30,000円が相場です。

また、自分の年齢が高くなるにつれて金額が上がることも理解しておきましょう。ただし、自分の年齢が低い場合は少ない金額で構いません。

故人との関係や年齢の他、住んでいる地域によってもルールが異なるため、事前に地域のルールについても調べておきましょう。

3.お供え物におすすめの品物

お供え物としては、故人や先祖が生前に好んでいた食品や花を選ぶことが一般的です。しかし、故人や先祖が好むものが分からず、具体的に何を選べばよいか分からないという人もいるでしょう。

ここでは、お供え物におすすめの品物を4つ紹介します。現金ではなく品物でお供え物を用意したいと考えている方は、ぜひチェックしてください。

3-1.果物

お供え物には、賞味期限が長いうえ、常温で保存できる「果物」がおすすめです。故人が好んでいた季節ごとの果物を選ぶと喜ばれます。土地の名産物を選んでもよいでしょう。

季節の果物には、下記のものが挙げられます。

季節 果物
サクランボ・小玉スイカ
メロン・パイナップル
梨・ブドウ
林檎・ミカン

季節の果物で故人が生前に好んでいたものが分からない場合は、キウイやグレープフルーツもおすすめです。キウイやグレープフルーツは年間を通して生産されているため、果物選びで迷った際に適しています。

一方で、腐りやすく、賞味期限の短いイチゴは避けましょう。また、バナナは香りが強いためお供え物には向きません。

3-2.菓子

菓子は、故人や先祖だけでなく、遺族にも喜ばれやすいお供え物です。菓子の中でもフルーツゼリーは個包装になっているため、お供えはもちろん、余った分は近親者に配ることもできます。

和菓子であれば、饅頭がおすすめです。丸い形は縁起がよいと言われています。洋菓子は、日持ちのよいクッキーが選ばれやすい傾向です。

お供え物として菓子を選ぶ場合、賞味期限が短い生菓子は避けましょう。生クリームを使用しているなど、常温で保存できない菓子は日持ちも悪いため、お供え物には不向きです。

3-3.飲み物

飲み物をお供え物に選ぶ際は、故人が好んでいた飲み物を選ぶことがおすすめです。お酒が好きな方ならビールや日本酒、好きな酒造メーカーの詰め合せを、コーヒー・紅茶・ジュースが好きな方なら飲料水の詰め合せを選ぶとよいでしょう。

飲み物をお供え物として選ぶ際は、地域の宗派や習慣によって酒類が好ましくないケースもある点に注意してください。また、飲料水の詰め合せは、スペースを広く取るため、お供えできるスペースをがあるかを考慮して選ぶことが大切です。

3-4.花

花は、祭壇を飾るうえで重要な役割を持ちます。お供え物にふさわしい花は供花で、故人が好んでいた花を選ぶと喜ばれるでしょう。

四十九日が過ぎるまでは、白を基調とした優しい色合いの白菊がおすすめです。三回忌以降は、アレンジメントされたカラフルな花束なども祭壇を華やかにするため喜ばれます。

一方で、お供え物としてバラは好まれません。バラには棘があり、バラの棘により故人や先祖は痛みを感じるとされています。また、水替えの際にケガをする可能性があることから、お供え物には不向きです。バラの他、彼岸花などの毒を持っている花も、供花としてふさわしくありません。

なお、宗派によって好まれる花の種類や色は異なるため、あらかじめ宗派について確認しておきましょう。

4.【お供え物】包み方・渡し方のマナー

お供え物をするにあたって、品物選び以外にも、掛け紙の包み方や表書き、渡し方などいくつかのマナーがあります。そのため、「表書きはこれで合っているのか」「この包み方でいいのだろうか」「どのタイミングで渡したらいいのか」など、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ここからは、お供え物の掛け紙の選び方・包み方・渡し方について、詳しく解説します。

4-1.のし紙の表書きは「御供」が無難

四十九日には、のし紙の表書きは上部中央に「御供」と書くことが一般的です。品物ではなく、現金をお供えする場合は「御供物料」と書きます。「御供」の言葉には、故人や先祖に対して感謝の気持ちを捧げるという意味があります。

なお、地域の風習や宗派によって、のし紙の表書きの書き方が異なる点に注意してください。

のし紙の下部には、贈り主の名前を書きます。誰から貰ったのかを把握しやすいように、名前はフルネームで書きましょう。ボールペンや万年筆ではなく、筆や筆ペンを使用することがマナーです。

4-2.黒白または黄白の水引を使用する

結び切りには、「辛い出来事を繰り返さないように」という意味が込められています。

水引には、黒白の結び切りを選ぶことが一般的です。関西・北陸・新潟では、黄白の水引を使用する傾向にあります。地域の風習に従って、水引の色を選んでください。

なお、初盆やお寺に挨拶をする際には、紅白のしでよい場合もあります。

4-3.挨拶時に一言を添えて中身を渡す

お供え物は、施主に玄関などで迎えられたタイミングで渡します。

お供え物を渡す際は「本日はお招きいただきありがとうございます。こちらを御仏前にお供えください」などの一言を添えて、中身だけを出してください。お供え物を入れていた紙袋は渡さずに持ち帰りましょう。

施主以外に渡したり、直接御仏前に供えたりすることはNGです。ただし、風習によっては自分でお供えをする場合もあるため、地域に合わせた対応をすることを心掛けましょう。

まとめ

お供え物は、故人が生前好んでいた果物・菓子・飲み物・花がおすすめです。お供え物の費用相場は3,000円~30,000円で、故人との関係性や自分の年齢によって金額は変動します。

お供え物にも、のしの書き方や包み方、渡し方のマナーがあります。地域の風習によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

故人・先祖へお供え物は、気持ちが大切です。日頃からの感謝の気持ちを込めてお供え物を届けましょう。