通夜と告別式の違い|日程の決め方や香典返しについても紹介

2020年7月21日 法事・法要
通夜と告別式の違い|日程の決め方や香典返しについても紹介

訃報とは、突如としてもたらされる場合、以前から覚悟を決める時間があった場合のどちらであっても、辛く苦しいことです。
しかし、身内に不幸が起きることは、同時に葬儀を執り行う必要が生じることでもあり、遺族が悲しみに暮れる間もないまま右往左往することは少なくありません。

そこで今回は、葬儀に馴染みのない方に向けて、通夜と告別式の違いや日程の決め方の大まかな流れについて解説します。
一般的な香典返しの行い方についても紹介するため、通夜や告別式について知りたい方は、参考にしてください。

1.通夜と告別式の違い

家族が亡くなった際、多くの家ではさまざまな手続きに奔走する中で葬儀が行われます。
葬儀に伴って行われる「通夜」「告別式」はよく聞く言葉ですが、この2つの違いは何かと聞かれたとき、うまく説明できない方は少なくありません。

そこでまずは、通夜と告別式、それぞれの概要と違いを解説します。

1-1.通夜とは

通夜は、故人の遺族や親戚、生前に親しい付き合いのあった友人などが一堂に会し、最後の夜に別れを惜しむ儀式です。主に、葬儀や告別式の前夜に行われます。
通常、通夜は18~19時頃から開始されることもあり、身内以外にも近所の方や仕事関係者などで、葬儀や告別式に出席が困難な方が参列することが多くなっています。

元々は「通夜」と呼ばれているとおり、自宅などで行い、線香やろうそくの灯を絶やさないように夜通し見守りながら、故人と共に過ごすことが慣例でした。

しかし、近年では通夜の会場に斎場や葬儀場が増えたことで、防火上の規則で火を灯し続けられないことや、宿泊設備を備えていないことが珍しくありません。
そのため、おおよそ1~3時間で終了する「半通夜」が主流となっています。

地域の習慣や宗派によっても異なりますが、僧侶による読経や焼香が行われたのち、遺族が通夜振る舞いをして参列者をもてなすことが一般的です。

1-2.告別式とは

告別式とは、葬儀を終えた直後に行われる式です。
もともと、葬儀と告別式は別の儀式でしたが、近年では告別式と葬儀を一纏めにし、告別式として行うケースも増加しています。

◯葬儀
故人の冥福を祈り、近親者を中心として行う宗教的な儀式のこと

◯告別式
故人と血縁関係や交友関係のあった方が、最後に故人と別れを告げる式典のこと

葬儀は宗教色や地域の慣習が強く出る儀式となりますが、告別式の場合はさほど形式を気にされない傾向にあります。
そのため、葬儀は家族葬や密葬で行い、後日お別れの会として告別式を執り行うことも選択肢の一つです。

2.通夜・告別式の日程はどうやって決める?

基本的に、通夜は故人が亡くなった翌日の夜に行い、葬儀・火葬・告別式はさらにその翌日に行われます。
これは、法律によって、故人の臨終から24時間経たなければ遺体を火葬できないと定められていることや、遠方からくる参列者たちの都合を考慮しているためです。

しかし、実際に葬儀が必要となった場合、状況によってはタイミングの良い日程を組めないことも少なくありません。

ここからは、通夜・告別式の日程を組む際の決め方や注意点を解説します。

2-1.火葬場が空いているか確認する

告別式の日程を決める際は、火葬場が利用できる日時を確認しなければなりません。
日本の法律において、火葬場以外の施設で故人の火葬を行うことが禁じられているため、葬儀を行う際は火葬場の予約が必要です。

人口の多い都市部では火葬場の予約も埋まりやすく、希望する日時に予約できないことも少なくありません。
また、多くの方が午前中に告別式を終え、火葬中や火葬後に食事を兼ねて精進落としを食べようと考えて予定を組みます。
そのため、火葬場の予約は11~13時ごろに集中しがちです。

火葬場によっては休館日を設けていることもあるため、早めに火葬場の空き状況を確認しましょう。

2-2.参列者側の予定を考慮する

告別式は、参列者側の予定も考慮に入れて日程を組むことが大切です。

特に、遠方からの参列者がいる場合には、交通機関の状況も踏まえる必要があります。
国内だけではなく、国外からの参列者がいる場合は、天候以外にも国際情勢などを加味しなければなりません。

参列して欲しい相手がいる場合は、告別式の日程を組む前に、参列可能な日程を確かめておきましょう。

2-3.友引を避ける

告別式を行う日には、「友引」を避けることが一般的な風習です。

友引には、物事の勝負がつかない日としての意味があると同時に、良くも悪くも友と同じことが自分にも起こるとされています。
このことから、道連れを避けるとして友引を避けますが、これは陰陽道の考え方に由来しており、本来他の宗教の教えとは何の関りもありません。

しかし、世間に広く浸透している考え方であることから、自然にさまざまな宗派で葬儀の日を避けるようになりました。
そのため、休みの日がある火葬場では、友引の日を休館日としているところが一般的です。

決まりというわけではなく、ほぼ習慣上のことではありますが、告別式にはさまざまな考えの方が参列します。
特に、代々同じ地域に住んでいる方や高齢の方の中には、友引を気にする場合が少なくありません。
ただし、通夜の日であれば、友引であっても問題なく行えます。

無用なトラブルを避けるためにも、あらかじめ告別式の日と友引が重ならないように、日程を調整しましょう。

3.香典返しはいつ行う?

通夜や告別式で香典をいただいた方に、喪主側が滞りなく弔事を終えられたことと、お悔やみをいただいたお礼の気持ちとして送るものが、香典返しです。

一般的に香典返しは、四十九日の法要が終了し「忌が空けた」後に、遺族からの報告を兼ねて贈ります。「忌明け」は、故人が亡くなった日から数えて30~50日後が目安とされますが、宗教や宗派によっても異なるため、菩提寺などに確認しましょう。

本来のマナーでは、喪主が参列者の元へ持参し、直接手渡すことが良いとされています。
しかし、親族が近隣に居住していない場合や、友人・知人が遠方から駆けつける場合も増えているため、挨拶状とともに郵送することが一般的です。

もっとも、最近では通夜・告別式の当日、会葬御礼と共に香典返しを贈ることも増えています。
この際、会葬御礼とは明確に区別をつけ、混同されないよう注意しましょう。
受付で香典をいただいたその場で渡す形となりますが、この場合は下記のいずれかの方法で対応することとなります。

  • 複数の香典返しを用意しておき、いただいた香典の金額に対応した品を渡す
  • 高額の香典をいただいた方に対しては後日追加で贈り物をし、当日は一律で同じ品を渡す

香典返しの予算相場は、いただいた香典の1/3~1/2程度の金額が一般的です。
後日・当日のどちらの場合でも、いただいた香典の金額に見合った品を贈りましょう。

3-1.香典返しが不要なケースについて

故人の遺言で香典を寄付に回した場合や、家庭の経済状況がひっ迫している場合などは、香典返しをしなくても問題ありません。
また、何らかの理由で香典返しを辞退された場合には、香典返しを贈ること自体が失礼となるため避けましょう。

ただし、香典返しを贈らない場合はどのような理由でも、忌明けに挨拶状を贈り香典の寄付先や使途を明確にすることは最低限のマナーとなります。

4.通夜・告別式は佐野商店におまかせ

佐野商店は創業から73年以上、各区に1会館以上と川崎市内で最多の式場数を保有しており、地域の方から支えられ、高い信頼と共に選ばれ続けてきた葬儀社です。

佐野商店では、ご遺族の希望や予算に合った葬儀プランを提案し、綿密な打ち合わせを行った上で、葬儀の遂行や故人のお見送りをお手伝いしています。

使用する生花や返礼品は全て社内で取り扱っているため、個別に選んで発注する必要がありません。
一度依頼をすれば、ワンストップで通夜・告別式が開催できることは、佐野商店の強みの一つです。

また、お身体の不自由な方やお手伝いが必要な方が遺族や参列者の中にいる場合にも、スタッフの中から介護の有資格者が対応できます。
通夜・告別式のご依頼先をお探しの方は、ぜひ、佐野商店へご相談ください。

まとめ

身内に不幸が出たときには、関係各所への連絡や周知、公的な手続きなど、さまざまなことに翻弄されます。
大切な方を亡くしたばかりの遺族にとって、一連の葬儀を取り仕切ることは簡単ではありません。

日程に余裕がない中でも、遺族や故人が生前に残した希望を最大限に取り入れ、少しでも落ち着いて葬儀を行うことが理想と言えます。
通夜・告別式に関連した人品の手配や、参列者へ対応する負担を軽減するためにも、まずは信頼のおける葬儀会社に相談することをおすすめします。