一日葬とは?
家族葬との違いと、そのメリット・デメリット

2024年1月29日 葬儀の準備

昔ながらの葬儀といえば、1日目にお通夜そして2日目に告別式と火葬を行うものが一般的でした。
現在では昔ながらの葬儀からお通夜を省略した、告別式と火葬を1日で行う新しいスタイルの「一日葬」にも注目が集まっています。
ここでは、混同されやすい「一日葬」と「家族葬」の違い、また「一日葬」のメリット・デメリットについてご紹介します。

1.一日葬と家族葬との違い

比較的新しいスタイルの葬儀として注目されている「一日葬」と「家族葬」。
大きな違いは参列する人数です。
家族葬はご遺族と故人様に極めて親しかった方のみ(〜30人程度が上限と言われています)が参列しますが、一日葬は参列する人数や属性に制限はありません。通常の葬儀と同様に参列していただけます。

家族葬とは参列者の数こそ限定しますが、一般葬と同様の
「お通夜」→「告別式」→「火葬」
の流れで葬儀を行います。
昨今では、葬儀の規模を家族葬、日程を一日葬で執り行うケースも見られるようになりました。

2.一日葬のメリット

一番大きなメリットは、やはり1日で葬儀を終えることができるためご遺族・参列者の身体的な負担が軽くなることでしょう。
特に遠方からお越しになるご親戚・ご友人やご高齢の方は、お通夜と告別式2日間の参列が難しい場合もあるので身体的・心理的なストレスが軽減されるようです。 遠方からの2日間の参列は宿泊も伴うケースも多く、宿泊所の手配等金銭的な負担も大きくなります。

お通夜を行わないことで、参列者の対応といった時間に追われることなく、ゆっくりとお身内だけで故人様との時間を過ごすこともできます。
特に家族葬で一日葬を選択される場合は故人様とご遺族だけの時間が過ごせるため、慌ただしいだけで終わる葬儀ではなく最後の想い出を作る方もいらっしゃいます。

さらに通夜振る舞い(飲食費用)、返礼品といったお通夜にかかるコストを抑えることができます。

一日葬では告別式の参列者にも制限がありません。
同じように新しいスタイルの葬儀の家族葬ですと参列者を限っての葬儀となりますが、一日葬はお通夜を省くだけで通常の葬儀と同様一般の方にも参列いただけます。

3.一日葬のデメリット

告別式の開始は概ね正午あたりとなるため、参列できる方が限られてしまうため、昨今では告別式よりお通夜への参列者が多くなっているようです。
一日葬を執り行う際は、参列していただきたい故人様との繋がりのある方には、事前に参列いただくことが可能か伺っておいた方が良いでしょう。

告別式に参列できなかった方は後日弔問の機会を設けることとなりますが、これも人数が多いと葬儀後遺族が弔問客の対応に追われてしまうことも考えられます。
また、古くからの慣習が強く残っている地域では、親戚の方々から理解を得られない可能性もあります。

先祖代々お付き合いのある菩提寺のある方は、一日葬を執り行う旨を前もってお寺に相談する必要があります。
通常、菩提寺は昔ながらの葬儀のあり方を大切にしているところが多いので、一日葬で葬儀をされることに難色を示されることもあるので注意しましょう。

一日葬とはいえ、故人様は前日から斎場に安置するため会場費は2日分かかり、この部分のコストを抑えることができないケースもあります。

いずれのケースも葬儀業者に事前に相談することで、トラブルを回避し恙無く葬儀を執り行うことが可能です。

まとめ

故人様・ご遺族のご意向に沿った葬儀をされることが一番ですが、事前の相談等必要なケースも多いようです。
葬儀後に禍根を残さないよう、どなたもがご納得できる葬儀を執り行いたいものですね。